この記事は、筆者(Shirase)が構築した投資システムにおける「個人の検証記録(ログ)」であり、特定の銘柄への投資勧誘や金融商品取引法に基づく投資助言を目的としたものではありません。掲載されているコード、計算式、銘柄分析は、あくまで私の環境下での出力結果です。読者様の環境(資産状況)での動作(利益)を保証するものではありません。免責事項に関する詳細は「Risk Disclaimer」をご参照ください。
日々の運用、お疲れ様です。
KABU STACKです。
今回は、以前公開したWeb版の「ナンピン計算ツール」を大幅にアップデートし、ポートフォリオ内の複数銘柄の買い場を一元管理できる「ナンピン計算シート(Excel版)」を作成・公開しました。
SBI証券の出力データを取り込むことで、日々変化する相場の中で「どの銘柄をナンピンすべきか」を機械的に判定する、投資OSの強力なサブシステム(監視ツール)となります。
1. 概要:ナンピン計算シートとは?
今回公開する「ナンピン計算シート」は、以前公開したWebブラウザ用のナンピン計算ツールのロジックを元にして、複数銘柄を同時に管理できるようにExcelで実装し直したもの(リファクタリング版)です。
【買い増しのアルゴリズム】感情によるナンピンは破滅への入口|数学的に正しい「買い下がり」の方程式
Web版は1銘柄ずつの計算に特化していましたが、実際の相場では複数の銘柄が同時に下落することがよくあります。
直近の私の運用ログでもお伝えした通り、下落相場では「あちこちで買いシグナルが出ているのに、どの銘柄に資金を割り当てるべきか迷い、結果的に資金(キャッシュ)がショートする」という問題が発生しました。
このExcelシートは、保有している全銘柄の現在地と「次のナンピン価格」を一覧で可視化し、限られたリソース(現金)をどこに投下すべきかを感情を排して決定するための監視ダッシュボードです。
2. 使い方:システム連携と運用手順
このシートは、SBI証券の取引ツール「HYPER SBI2」で出力できるCSVデータを利用して動作します。
以下の手順で日々の運用サイクル(バッチ処理)を回します。
STEP 1:保有証券データのダウンロード
SBI証券の「HYPER SBI2」を起動し、保有証券の一覧画面から全データをCSV形式でダウンロードします。
STEP 2:シートへのデータ取り込み
ダウンロードしたCSVファイルの中身をすべてコピーし、ナンピン計算シート内の「sbi保有一覧」シートにそのまま貼り付け(ペースト)します。
STEP 3:マスターデータの入力とバリデーション(入力チェック)
メインの「計算シート」に戻り、各銘柄の「証券コード」と「初期購入価格(最初に買った時の値段)」を全て入力します。
入力が完了したら、ExcelのJ2セルとL2セルの数値が一致していることを確認してください。
この一致チェック機能により、銘柄の入力漏れやデータ不整合を未然に防ぐことができます。
STEP 4:日々のバッチ処理(更新サイクル)
日々の市場の大引け(15:30)後に、STEP 1〜2の「CSVファイルの再貼り付け」を行うだけで、全ての銘柄の現在値とナンピンシグナルが最新の状況に自動更新されます。
3. ステータス判定(エンジニア視点の考察)
計算シート上では、入力されたデータに基づいて、各銘柄ごとに以下の重要な指標とアクションが自動で算出・表示されます。
🔄 次回ナンピン(回数)の自動計算
「保有数量を100で割った数値」を利用して、システムが自動的に次回が「何回目のナンピンか」を計算します。
たとえば、現在100株持っていれば次回は「1回目のナンピン」、300株持っていれば「3回目のナンピン」として、アルゴリズムに基づいた適切な下落幅の倍率が適用されます。
🎯 アクション(シグナル)の判定
現在値と計算されたナンピン基準価格を比較し、シートの「アクション」列に期待される行動が出力されます。
- - : 含み益が出ているなど、ナンピンの対象外である(正常稼働中)ことを示します。
- 静観 : 含み損にはなっているが、まだ計算上のナンピン価格には到達していないため、引き続き注視(Wait)することを示します。無駄な弾(資金)の消費を防ぐ重要なステータスです。
- ★ナンピン:x円下 : 現在の株価が基準値を下回り、ナンピンを実行すべき価格圏に入っていることを示す実行シグナル(アラート)です。
💡 エンジニア視点の考察:リソースの最適分配
このシート最大のメリットは、「★ナンピン」のシグナルが点灯している銘柄群を横並びで比較できることです。
現金(キャッシュ)という限られたリソースの中で、「どの銘柄が一番深く沈んでいる(x円下)か」「コア銘柄とサテライト銘柄のどちらを優先して救済(追加投資)すべきか」を、感情を挟まずに構造的に判断できるようになります。
4. ダウンロード
さっそく試してみたいという方は、以下のリンクからzipファイルでダウンロードしてご利用いただけます。
zipファイルを解凍するとエクセルファイルが入っています。
nanpin-calc-sheet.zip
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