この記事は、筆者(Shirase)が構築した投資システムにおける「個人の検証記録(ログ)」であり、特定の銘柄への投資勧誘や金融商品取引法に基づく投資助言を目的としたものではありません。掲載されているコード、計算式、銘柄分析は、あくまで私の環境下での出力結果です。読者様の環境(資産状況)での動作(利益)を保証するものではありません。免責事項に関する詳細は「Risk Disclaimer」をご参照ください。
2025年の株式市場がクローズしました。
私の投資システム(OS)がどのような出力を出したのか、エンジニアリングの視点で年次レビュー(振り返り)を行います。
結論から言えば、「キャピタル(売買益)への依存度を下げ、インカム(配当)で盤石な基盤を作る」というシステム移行が順調に進んだ1年でした。
1. 総合出力結果(Total Output)
まずは年間の確定利益(税引後手取り)の推移です。
売買益は横ばいですが、配当金が劇的に向上しており、システムが「狩猟型」から「農耕型」へアップデートされていることが数値に表れています。
| 年度 | 売買益 (Capital) | 配当金 (Income) | 合計収益 (Total) | 前年比 |
|---|---|---|---|---|
| 2024 | ¥483,745 | ¥247,612 | ¥731,357 | - |
| 2025 | ¥473,817 | ¥373,840 | ¥847,657 | +15.9% |
考察: 売買益が微減にもかかわらず、トータルでプラス成長できたのは、配当金が約1.5倍(+12.6万円)に成長したためです。
「コア比率を高める」という設計思想通り、寝ていても入ってくるキャッシュフロー(ベースロード電源)が強化されました。
2. イベント駆動:TOB/MBO的中率の異常値
2025年のハイライトは、保有銘柄に対するTOB(株式公開買付)やMBO(経営陣による買収)の多さです。
私が設けているフィルタリング条件(PBR1倍割れ、財務健全、親子上場の解消期待)が、市場の再編圧力と合致した結果と言えます。
🎯 2025年 TOB/MBO ヒット銘柄
- イオンモール (8905):親子上場解消の流れ
- フロイント産業 (6312)
- 富士石油 (5017):PBR是正圧力
- セントケア・ホールディング (2374):介護業界の再編
- 丸運 (9067):物流再編
これらは「運」ではありません。割安で放置されている企業をシステム的に抽出し、サテライト枠などで分散保有していた結果、強制的なプレミアム価格での買い取り(利確)が発生しました。
得られた現金は、次のコア銘柄へ再配分(リバランス)済みです。
3. ポートフォリオ構造の変化(Architecture Update)
年末時点でのポートフォリオ(Stack)を、私の「Core / Satellite」定義に基づいて分類・整理しました。
🏛️ Core Stack(インフラ・守りの資産)
配当と財務の健全性を重視し、資産の基盤となる層です。
今年は、本来サテライト(実験)枠だったいくつかの銘柄が、その重要性や成長性から「Core枠へ昇格」を果たしました。
- 製造・重工(Promoted):
- IHI (7013): 国策銘柄として不動の地位を確立。
- 三井E&S (7003): 港湾需要の爆発によりテンバガー達成。長期保有へ移行。
- テック・通信(Recovered):
- 楽天グループ (4755): モバイル事業の黒字化見通しに伴い、実験枠から「プラットフォームの覇者」としてCore枠へ再定義。
- SUMCO (3436) / TDK (6762): 半導体サイクルの底を拾い、次世代インフラとして組み入れ。
- 戒めのモニュメント(Persistent):
- 東邦亜鉛 (5707): 含み損を抱えたままですが、「安易なエントリーへの戒め」としてCore枠に固定。売却せず、復活を監視し続けます。
- その他主力:
- 日本ハム、三菱UFJ FG、住友林業、トヨタ自動車 など、衣食住と金融を支える盤石の布陣です。
🧪 Satellite Stack(実験室・攻めの資産)
資産成長の加速を目的とした、ボラティリティの高いR&D枠です。
TOBで得た利益の一部を、以下の「未来」へ再投資しています。
- 宇宙・Deep Tech: アクセルスペースHD、ジャパンディスプレイ(技術転用)。
- バイオ創薬: ペプチドリーム、Chordia Therapeutics、モダリスなど、0か100かの新薬開発。
- 再生医療: セルシード、キッズウェル・バイオ。
4. システム稼働率(SUCCESS RATE)
保有全銘柄のうち、含み益になっている銘柄の割合(勝率)を計測しました。
SUCCESS RATE (Win Rate)
75.9%
※年末時点の保有銘柄ベース
10銘柄買えば7〜8銘柄はプラスという状態です。
これは「上がる株を当てた」というより、「負けにくい(割安で財務が良い)株を選んで、時間が味方するのを待った」結果です。